ガミースマイル


ガミースマイルとは?

ガミースマイルとは、笑ったときに歯茎(歯肉)が大きく露出して見える状態のことです。一般的に上顎の歯肉が3mm以上見える場合にガミースマイルと診断されます。歯並び・骨格・筋肉・歯肉など複数の要因が絡み合っています。


弊害
  • 笑顔に対してコンプレックスを感じやすく、精神的な影響が大きい
  • 上顎前突を伴う場合は咀嚼機能にも影響が出る

原因
  • 上顎骨が垂直方向に過成長している(骨格性)
  • 上唇が上方向へ過剰に挙上される(筋肉性)
  • 歯肉が歯冠を覆いすぎている(歯肉性)
  • 上顎前突(出っ歯)を伴う場合
  • 遺伝的要因

治療
  • 上顎の骨格が原因の場合:外科矯正(上顎骨切り術Le Fort I型で上顎を挙上)
  • 歯肉過多の場合:歯肉切除術(歯肉整形)
  • 上唇の筋肉が原因の場合:ボトックス注射(上唇挙筋の働きを抑制)
  • 上顎前突を伴う場合:矯正治療で前歯を後退させることで改善することも

症例

【症例】31歳女性/骨格性上顎前突(出っ歯)・ガミースマイル

上顎前歯舌側傾斜・下顎前歯唇側傾斜を伴う骨格性上顎前突のケースです。Angle ClassⅡで過大なオーバージェット・下顎左方偏位・交叉咬合を伴っています。上下顎の小臼歯を抜歯し、ハーフリンガル装置とアンカースクリューを用いて上顎前歯の後退と上顎咬合平面の圧下を行い下顎の前方回転を行いました。

主訴 骨格性上顎前突(出っ歯)・ガミースマイル・噛み合わせの改善
年齢・性別 31歳 / 女性
治療方針 骨格性上顎前突・過大オーバージェット・下顎左方偏位の改善。
上顎左右第二小臼歯・下顎右側第二小臼歯を抜歯し、
バイトアップ・レベリング→顎間ゴムで左側第一大臼歯交叉咬合を改善後、
アンカースクリューで抜歯スペースを閉鎖、咬合平面の圧下。
抜歯部位 上顎左右第二小臼歯、下顎右側第一小臼歯、下顎左側第二小臼歯
使用装置 ハーフリンガル(上裏側、下表側)、アンカースクリュー4本
治療期間 3年
リテーナー 上下リンガルリテーナー、上ラップアラウンドリテーナー

治療前

治療後

顔貌

リスク及び副作用

矯正治療では以下のリスクや副作用が考えられます。

  • 歯根吸収(歯の根が短くなる症状)
  • 歯肉退縮(歯茎が下がる症状)
  • アンキローシス(歯と歯を支える骨が癒着し歯が動かなくなる。)
  • 歯髄壊死(歯の神経が失活してしまう状態)
  • 顎関節症(顎の痛み)

費用(すべて税別)

検査・診断料 35,000円

装置料 ハーフリンガル 850,000円、アンカースクリュー 20,000円×4本

調整料 6,000円 / 月

保定装置料 55,000円


よくある質問
Q. ガミースマイルの原因はどうやって調べますか?

A. セファロ(頭部X線規格写真)や口腔内写真、顔貌写真を撮影し、骨格・筋肉・歯肉のどれが原因かを診断します。原因によって治療法が大きく異なります。

Q. 矯正で歯茎の見え方はどう変わりますか?

A. 前歯の位置を上方向にコントロールすることで、歯ぐきの露出量を減らします。

Q. 矯正だけでガミースマイルは治せますか?

A. 歯の位置(前歯の過度な挺出など)が原因の場合は、矯正で改善できることがあります。一方で、筋肉の過活動や骨格性が主因の場合は、矯正単独では改善が限定的です。