過蓋咬合(かがいこうごう)


過蓋咬合(かがいこうごう)とは?

過蓋咬合とは、上の前歯が下の前歯に深く覆いかぶさっている状態のことです。「ディープバイト」とも呼ばれます。噛み合わせが深すぎるため、下の前歯が上顎の歯肉に当たることもあります。


弊害
  • 下の前歯が上顎の歯肉を傷つける(歯肉炎・歯肉退縮)
  • 顎関節への負担が大きく、顎関節症になりやすい
  • 歯の磨耗が進みやすい
  • 下顎の動きが制限され、口が開けにくくなることがある
  • 顔貌(フェイスライン)に影響が出ることがある

原因
  • 遺伝的な顎骨・歯の形態
  • 唇や頬の筋肉の緊張
  • 乳歯から永久歯への交換期のトラブル
  • 下顎の発育不足

治療
  • ワイヤー矯正(アンカースクリューを使って奥歯を挺出・前歯を圧下)
  • マウスピース矯正
  • バイトプレート(咬合挙上板)による一時的な改善
  • 重度の場合は外科矯正も適応

症例

【症例】22歳女性/ガタガタが気になる

上下顎叢生(ガタガタ)・過蓋咬合(かみ合わせが深い、下の歯が見えない)のケースです。歯を並べるスペースを確保するため、上は左右の4番目の歯を抜歯、下はかみ合わせが左右でズレがあったので右下は前から4番目、左下は前から5番目の歯を抜歯しています。金属アレルギーがあったため、アレルギー対応の装置を使用しています。

主訴 ガタガタが気になる
年齢・性別 22歳 / 女性
治療方針 過蓋咬合及び叢生の改善
抜歯部位 上顎左右第一小臼歯、下顎右側第一小臼歯、下顎左側第二小臼歯
使用装置 プラスチックブラケット(上下表側)、アンカースクリュー2本
治療期間 2年2か月
リテーナー 上下リンガルリテーナー、上ラップアラウンドリテーナー

治療前

治療中

治療後

リスク及び副作用

矯正治療では以下のリスクや副作用が考えられます。

  • 歯根吸収(歯の根が短くなる症状)
  • 歯肉退縮(歯茎が下がる症状)
  • アンキローシス(歯と歯を支える骨が癒着し歯が動かなくなる。)
  • 歯髄壊死(歯の神経が失活してしまう状態)
  • 顎関節症(顎の痛み)

費用(すべて税別)

検査・診断料 35,000円

装置料 ラビアル 750,000円、アンカースクリュー 20,000円 × 4本

調整料 5,000円 / 月

保定装置料 55,000円


よくある質問
Q. 深い噛み合わせは放置しても大丈夫ですか?

A. 放置すると歯肉の損傷や顎関節症につながることがあります。また加齢とともに悪化しやすいため、早めの治療をおすすめします。

Q. 過蓋咬合は再発しますか?

A. はい、矯正治療後に保定装置(リテーナー)を適切に使用しないと、歯並びや噛み合わせが後戻りする可能性があります。歯科医師の指示に従って保定を続けることが大切です。

Q. マウスピース矯正で治せますか?

A. 軽度〜中等度であればマウスピース矯正で対応できます。重度の場合はアンカースクリューを使ったワイヤー矯正が有効です。